肥満はこんなに恐ろしい! 高脂血症
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薬剤師 山口ひろみち

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肥満はこんなに恐ろしい!

高脂血症

肥満が招いた【高脂血症】

糖尿病に続いて隠れて伸び続けているのがこの【高脂血症】です。

高脂血症ってどんな病気?

血液中の総コレステロールが中性脂肪(トリグリセライド)が基準値より高い病態のことで、最も重大な問題となるのが動脈硬化症を引き起こす可能性が大きいことです。

近年では、糖尿病・高脂血症・高血圧が話題にされていますが、これらの症状がインスリン抵抗性を基礎としていることに注目してください。

肥満することによって高脂血症を合併しやすいという事実は、その他の疾患を隠れ持っているという危険性を物語っています。例えば、知人の中年女性ですが、

「太っているといえばそうだが、目だって肥満を感じさせる体型でもない。パートばかりではあるけどバリバリで、あまり病院には縁が無かった。それだけ健康には自信を持っていたと言えまる。この度、はじめて正社員として働き出し健康診断を体験した。その結果、何の病気もないと自負していた身体に打撃が走ったという。

BMIはギリギリではあるが、標準値であった。ところが、中年期に入ってからの急激な体重増量の勢だろうか、総コレステロール・中性脂肪が標準値以上を示し、高脂血症の疑いがあると診断された。」

特に、あまり肥満と思っていない場合でも、健康診断によってこのように隠れた症状を発見することもよくあることなので、年に一度は、健康診断を行って自分の健康状態を把握していたいものです。

彼女の場合は、簡単な忠告だけではあったけど、すぐに自分の危険を感じ取って3ヶ月で6s減量しました。今では20代後半の体重を維持できるまでに減量を成功させています。

結果的に健康面でも、もちろんですが、総コレステロール・中性脂肪を標準値まで落とすことが出来ました。

脂質が【高脂血症】にどう関わるのか?
コレステロールは細胞膜を作る材料になり、ステロイドホルモンの原料でもあります。さらに胆汁酸の原料にもなります。トリグリセライドは貯蔵型のエネルギーになります。

更年期になると卵巣では女性ホルモンがあまり作られなくなるため、コレステロールが増えることがわかります。更年期が過食も重なって、内臓脂肪型肥満の要因の一つとして考えられるのも当然といえます。

内臓脂肪型肥満でこのコレステロールがトリグリセライドと伴って増えることが多いですが、それによって動脈硬化を起こしやすいという恐ろしさがあることを前にも話しました。

どの程度の数値になると治療が必要なのでしょう?もちろん、その数値になるまで待つことはありませんが、治療を開始すべき基準値だけでも公開しておきましょう。

高脂血症治療開始基準
この数値に達している場合はもちろんですが、まだ達していないにしても近づきつつある方は、病院での治療を余儀なくされる前に、肥満を改善してみませんか?

内臓脂肪が原因の高コレステロール・高トリグリセライド血症なら、肥満の治療だけで解決する見込みが十分あります。

脂質は、腸管で吸収され、肝臓で合成されます。その後、血液によって末梢組織へ運ばれますが、この時、血液の中に存在する脂質のことを血清脂質といいます。

血清脂質
治療開始基準値
総コレステロール 220mg/dl以上
トリグリセライド 150mg/dl以上
HDLコレステロール 40mg/dl以下
LDLコレステロール 150mg/dl以上

脂質は水に溶けないため、血中ではタンパクと結合して存在しています。この脂質とタンパクの複合体を特に、リポタンパクと呼んでいます。 このリポタンパクは、カイロミクロン・LDL・VLDLなどのに分類されます。

高脂血症における、コレステロールとトリグリセライドの合併症に対する影響力を4つのケースに分けて考えてみました。

1. コレステロールのみ高い場合。
2. トリグリセライドが400r/dl以上の場合
3. トリグリセライドのみが高い場合(400r/dl)
4. コレステロール・トリグリセライドの両方が高い場合

1・2・4のケースでは、動脈硬化に関連があり、3のケースでは、急性膵炎を併発する可能性が出てきます。体型的に見てみると、上半身型肥満の場合で、皮下脂肪型肥満は、全体の1/3で、内臓脂肪型肥満は、2/3となっています。

その皮下脂肪型肥満者の中の50%は正常でしたが、内臓脂肪型肥満の正常者は25%にす
ぎませんでした。

内蔵脂肪型肥満で、【血清脂質】が増加する理由
[1]内臓脂肪から分泌された遊離脂肪酸(FFA:エネルギーとして利用されるが、これ自体は糖の利用を阻害する)が直接門脈へ入り、肝臓へ流入する。

内臓脂肪型肥満では、皮下脂肪型に比べて脂肪分解能が高く、このFFAが著しく増加して肝臓に流れ、そこでのリポタンパク合成が勢いを増していると考えられます。 この合成については、食事で20%、肝臓で80%とされています。

[2]VLDL(リポタンパクの一つ)の産生が増加するため、肝臓でコレステロールの合成が必要になる。

[3]インスリンの抵抗性が生じることから、末梢ではLPL(血中中性脂肪取り込み酵素)の作用が不足する

結果的にVLDL(リポタンパク)の代謝も阻害され、中性脂肪が上昇するというわけです。

少し視点を変えてみますが、内臓脂肪型肥満で、HDL(善玉)コレステロールが減少してしまうという現象がおこるのはどういったメカニズムなのでしょうか。また現在問題視されるメバロチン(コレステロールを抑える薬剤)の影響力とはどんなことなのでしょうか?

内臓脂肪型肥満でHDLコレステロールが減少する理由
インスリンの抵抗性が起こることで、末梢のLPL作用も低下することを述べましたが、それによってVLDLの代謝が阻害されます。それが、HDLの産生を減少させるというシステムになっています。

そこで、コレステロール値を下げるために病院などで使われるメバロチンについてですが、日頃から疑問に思っていたことです。食物は通常通り口にしているわけですから、この薬の作用は、コレステロールのもとになるアセチルCOAの合成を無理やり抑えるということです。

では、口から入ったその材料はどこに消えてしまうのか?抑えて消え去った材料は、何処かに閉じ込められてしまっているわけです。その材料が貯まりに貯まっていつぞや爆発したりはしないのでしょうか?疑問が残ります。

いずれにせよ、無理矢理抑えて支障を残すより、材料となる食材を制限することや、身体の中で代謝として使うことで消滅させるのが最も適切な方法です。

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