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薬剤師 山口ひろみち |
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老年期の肥満
「私は、大丈夫。体重も変わっていないし、腰だって曲がってはいないから。」
「そうだね、このままだと太るという悩みには一生遭遇しなくて済みそうだ。それより呆けないかと心配だよ。」
チョッと待ってください。本当に大丈夫なのでしょうか?
人の体重は、体脂肪と除脂肪(筋肉、骨、水分)からなっています。体脂肪は、言葉のとおりですが、除脂肪については見過ごされていることが多いのです。
再度、思いかえしてほしのですが、除脂肪とは、筋肉、骨、水のことをさしています。若い頃のように骨や筋肉でガッチリ固められた体型を保っている人は稀です。
そこで考えてみてほしいのですが、骨が減り、筋肉も減っています。もし水が同じ量だとすると体重は減ってしまうはずですが減っていません。とすると、骨と筋肉が減った分の重量は何で占めているのでしょうか?
容易に想像がつくことです。今まで骨、筋肉だったものが、脂肪に化けてしまっていると考えることが正解ではないでしょうか?
単純に肥満度から判断すると先ほどのように「体重は増えていないから、・・」と過小評価するので注意が必要です。体脂肪率から判断すべきなのです。
このことからも、老人の場合は、体脂肪を減少させることより、除脂肪を増やすことで体の元気を快復する方が適当といえます。
食事以外にプロテインやアミノ酸などの筋肉や骨になるサプリメントを補いましょう。そして、『歩け歩け!』などの適度な軽い運動を行い、筋肉・骨を増やすことで身体を作り上げましょう。
老年者の場合、身体や臓器の機能低下などに伴い、糖尿病や冠動脈疾患(高血糖・高インスリン血症による動脈硬化の発症)が起こりやすくなるのも心配です。しかし、ここでは肥満や体脂肪率の悪化により、防ぐことが難しい問題が出てきます。
≪骨間接疾患≫
膝関節障害もその一つです。BMI値が高くなればもちろん、BMIが高くなくても体脂肪が増えすぎると、膝の関節にとって荷重増加をひき起します。これが、大腿骨骨折につながり、寝たきりになってしまう例も少なくありません。
その結果、軽い運動すらできなくなってしまうため、二次的な心配が増えることになります。
【ボケ】です。
日常生活の身体活動が制限されるため、脳の活動にも刺激が少なくなる。つまり、【ボケ】を早めることになるわけです。
また、活動が制限されるために自分自身も、【ボケ】に対する恐怖心を背に抱えることになりかねません。寝たままで背に抱えるには、負担があまりにも大きすぎます。
こんな障害から遠ざかるためにも、また、やろうと思っても制限されてしまう身体状況におかれる前に、肥満・体脂肪の増加を極力避けて身体を維持しましょう。生活習慣を見直し、正しい自分にあった行動様式を身につけるべきといえます。
今から、改善を試みてはいかがでしょうか?
また、老年者でないあなたは、その時になってあわてて苦しまないためにも、今すぐ始めるべきです。誰の重荷にならないためにも・・・。
こうして進めてくると『太る』と言葉で簡単にいっていますが、『肥満』という言葉に置き換えると病気へ結びつきやすくなってきたと言えます。特に現代社会の食生活がどれだけ疾病と隣り合わせであるか、嫌というほど理解させられたと思います。
では、すでに病に冒されている人なら、いかに克服すべきか、まだ、未病ではあるが、肥満を自覚した人ならこれからの予防のためにも、世にも恐ろしい【デブ】の引き起こす疾病について、肥満との関連から考えていきましょう。
⇒忍び寄る生活習慣病
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